予防歯科〜定期検診の効果と重要性〜

予防歯科〜定期検診の効果と重要性〜

あなたは生涯に何本の歯を残しますか?

あなたは生涯に何本の歯を残しますか?

日本の平均寿命(平成29年簡易生命表による)は男性が81.09歳、女性が87.26歳と、男女とも80歳を超える時代となっています。それでは80歳になった時、実際に自分のお口の中には何本の歯が残っているのでしょうか?

次のグラフは80歳時点における欧米と日本の残存歯数を比較したものです。これによると日本人の80歳時点における歯の残存歯数は“12本”となっており、予防先進国のスウェーデンと比較するとその半分にも満たないことがわかります。

ちなみに私たちの歯は親知らずを除くと全部で28本ありますが、あらゆる食事を楽しむには最低でも20本は必要といわれています。

このような理由から歯科では8020(80歳で20本以上の歯を残す)運動を現在も推進していますが、日本においてはまだ多くの方がこの数字を満たしていないのが実状です。

日本と欧米の予防意識の違い

日本と欧米の予防意識の違い

日本では今でも「歯医者さんは歯の治療で通うところ」という意識が強く根づいています。一方で欧米諸国においては「むし歯や歯周病を予防する」という目的で歯科医院に通院するのが一般的です。

実際にスェーデンやアメリカにおける歯科定期検診の受診率は8~9割となっており、国民のほとんどがお口の健康のために定期的に歯科を受診しています。この予防意識の違いが、日本と欧米との生涯における歯の残存数に大きな差を生み出す要因になっています。

定期検診の効果と重要性

定期検診の効果と重要性

定期的な検診を受けることでお口の健康にどのような効果があらわれるかについては興味深いデータがあります。

次のグラフは定期検診の受診と歯の残存歯数との関連について調査した結果をまとめたものです。このグラフを見ると、歯科医院で定期的に検診やクリーニングを受けている方はそうでない方よりお口の健康が長い期間維持されていることがよくわかります。

さらにその効果については、若い頃よりも60歳を過ぎてからのほうがより顕著にあわられています。つまり生涯において自分のお口の健康を守るためには、早い時期から歯科医院における定期的なメンテナンスを継続しておこなうことが重要なのです。

当院では専任の歯科衛生士が皆様のお口の健康をサポートします

歯科衛生士は『予防のプロ』

当院では「予防に勝る治療はなし」という考えのもと、開院当初から予防とメンテナンスに力をいれております。そこで活躍しているのが“予防のプロ”である歯科衛生士です。

歯科衛生士は『予防のプロ』

歯科衛生士はお口の健康に関する豊富な知識と技術を持ち、国が定める一定の基準をクリアした国家資格保有者です。当院では予防処置をはじめ、ブラッシングの指導やクリーニングなどもすべて歯科衛生士がおこなっていきます。

歯科衛生士と歯科助手の違いとは?

歯科衛生士は『歯科衛生士法』という法律に基づいた国家資格を有する者で、歯科医療における予防処置・保険指導・診療補助の3つの業務をおこないます。

対する歯科助手は歯科医院内において診療の準備や後片付けなどの雑務のほか、受付業務などを担当します。ただし法的な基準は定められていないため、歯科医療行為(予防を含む)はおこなえません。

治療後も継続してほしい定期的なプロケア

治療後も継続してほしい定期的なプロケア

むし歯や歯周病などになってからの治療だけでなく事前の予防も大切です。
歯とお口の健康を守るために、定期的な健診とともに施す「プロケア(プロフェッショナルケア)」の一つが歯垢(プラーク)の除去です。
歯垢は細菌のかたまりで歯の表面に付着し、ムシ歯や歯周病、口臭などを原因となります。
一度付着してしまった歯垢は粘着性が強く、歯磨きだけで除去することはなかなか困難です。
とくに歯と歯の隙間などには、歯垢が唾液の中のミネラルと結合して硬化した歯石が残りやすく、上手に歯磨きしてもなかなか取り除くことができません。そこで活躍するのが歯科衛生士です。

歯科衛生士は歯垢除去(予防歯科)の主役

歯科衛生士は歯垢除去(予防歯科)の主役

歯科衛生士は国家資格保有者であり、口腔に関する高い知識・技術を学んでいます。
歯科医と連携して歯科診療の際は補助の役割を担いますが、治療後も歯・口腔の新たな疾患を予防していく処置を行います。
とくに予防の鍵をにぎる歯垢・歯石除去の歯面清掃については歯科衛生士が専門家です。
むし歯と歯周病の予防処置を責任をもって定期的に行うことで、皆様の歯を一本でも多く長く、一生保つことができるように努めます。
目標は「80歳に達したときに20本の歯が残っている」状態です。これを「8020運動」と言います。
歯科衛生士はお口の健康を維持する、いわば「予防のプロ」。ダメージを受けた後の治療だけでなく、予防を進めていくことを私たちは大切だと考えています。

いつも同じ歯科衛生士が担当します

当院の歯科衛生士は担当制となっており、患者様お一人おひとりに対し専任の歯科衛生士が責任も持って対応してまいります。「通院するたびに衛生士さんが違う」といったことはございませんので、どうぞ安心してご来院ください。