「むし歯にさせないこと」が子どもの未来を守る

「いずれ生え変わるから」の大きな誤解

「乳歯はむし歯になっても生え変わるから大丈夫」そうお考えではありませんか?

いずれ生え変わるその永久歯は、乳歯のすぐ真下でその時を待ち続けています。乳歯のむし歯が進行し続ければ、その直下にある永久歯の成長にも何らかの影響を及ぼすことは容易に想像できるでしょう。

「いずれ生え変わるから」の大きな誤解

さらに乳歯にむし歯があるということは、すでにお口の中に無数のむし歯菌が存在している証です。つまりそのお口の中に生えてくる永久歯は、生えてきたその瞬間からむし歯菌の攻撃を受けることになるわけです。

子どもの歯をむし歯から守る取り組みは、乳歯が生えた時からすでに始まっています。「乳歯だから」と油断せず、しっかり予防ケアをおこなっていきましょう。

健やかな体は“お口の中”から育まれる

これから成長を続ける子どもにとって、『食べること』は丈夫で健やかな体をつくる源となります。その『食べること』に欠かせないお口の健康は、子どもの成長と直結するといっても過言ではありません。

健やかな体は“お口の中”から育まれる

また二足歩行の人間の体がバランスよく育つには、頭部の位置がしっかり安定していることが重要です。歯は上下の歯をしっかり咬み合わせることで頭部を正しい位置へと導き、体の重心を安定させる役割も担っています。

このように子どもの体は健全な歯によって健やかに育まれていきます。子どもの歯をむし歯から守ることは、子どもの未来を守ることにもつながっているのです。

当院の小児歯科の取り組み

子どもの予防処置

フッ素塗布

フッ素塗布

フッ素には歯質を強くするほか、歯の修復機能である『再石灰化』をうながしたり、むし歯菌が酸をつくるのを抑制したりする働きがあります。当院では市販の歯磨き剤よりもさらに濃度の高いフッ素を定期的に塗布しながら、お子さんの歯をむし歯に負けない強い歯へとつくりあげていきます。

Pick up:フッ素塗布を定期的におこなえば、むし歯リスクは半減!

フッ素は1回の塗布だけでは効果がないものの、定期的(年に2回以上)な塗布を継続的におこなったケースでは“乳幼児のむし歯が半減した”と報告されています。また永久歯においてもむし歯の予防効果は20~30%と、その効果が実証されています。

シーラント

シーラント

シーラントは奥歯の咬む面にある溝にプラスチックの詰め物を入れ、食べかすやプラークをたまりにくくすることでむし歯を予防する処置です。歯を削る必要がないため、小さなお子さんにも安心して処置を受けていただけます。

Pick up:フッ素塗布との併用でさらに予防効果がUP!

シーラントは歯の溝に汚れが付着しにくくなるだけでなく、シーラントの中に含まれるフッ素が歯質の強化や再石灰をうながしていきます。4年以上で約60%の予防効果が認められているシーラントは、フッ素塗布と一緒におこなうことでさらにその効果を高めることができます。

子どもの治療

子どもだからこそ『痛み』に十分配慮した治療を

子どもの頃のつらい経験は長く“心のしこり”として残り、成人してからも「歯医者が苦手」という意識を根づかせてしまいます。当院では「大人になってからも安心して歯科医院を受診してほしい」という思いから、特に子どもの治療については痛みへの配慮を十分おこなってまいります。

お子さんの「がんばる!」を応援します

私たちはお子さんの『自立』を目標とした歯科治療をおこなっていきたいと考えています。そのため当院ではある程度の年齢のお子さんに対して、自分一人で診療台へ座って治療を受けること(母子分離)を推奨しています。

お子さんの「がんばる!」を応援します

はじめはちょっと不安げなお子さんでも、治療後は「一人でできた!」という自信によって一回りも二回りも大きく成長していきます。そんなお子さんの心の成長を、当院では保護者の方と一緒にサポートしてまいりたいと考えています。(付き添いをご希望の場合は、お子さんと一緒に診療室へ入室していただくことも可能です。)

(参照)
厚生労働省e-ヘルスネット フッ化物歯面塗布
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/teeth/h-02-008.html

厚生労働省e-ヘルスネット シーラント
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/teeth/h-02-011.html